続・ナゾの血尿オトコ

～前回からの続き～

さて、

簡単に原因が分かると思っていた夫の血尿だったが、

腎エコー、血液検査の結果でも、

ハッキリした原因がわからない。

アタシが一番心配していたのは、

悪性の腫瘍などによる出血の可能性だったが、

幸いなことにそれはないようである。

とはいえ、

前述したように、

ボキャブラリーの少ない夫の説明は、

甚だ要領を得ず、

アタシは何度も夫に、

「どんな検査をしたん？
　腫瘍とか、そんなんじゃねんよな？？？」

と、確認せねばならず、

血尿を出した本人よりも、

アタシの方が血尿が出そうなほど疲労困憊した。

そして案の定夫は、

一週間後に受ける、

造影剤によるＣＴ検査のなんたるかもわかっておらず、

「静脈に注射するんデ。」

とのアタシの説明に、

「えぇぇ！造影剤飲むんじゃねん！
　それって痛ぇんじゃねん！！！」

と、こっちがたじろぐほど驚いていた。

オマエは、注射が怖い小学生男子か。

と、ココロでツッコミを入れたアタシだが、

実を言うとアタシだってそんな検査は受けたことがないので、

怖いっちゃ～怖い。

ともかくも、

痛かろうがなんだろうが、

それで原因がわかるなら、

造影剤だろうが下剤だろうがバンバン注射すればエエ。

どうせ夫の身体だし。（←鬼嫁）

そして迎えたＣＴ検査当日、

今度こそ原因がわかるだろうと期待していた、

アタシの予想は見事に裏切られ、

帰宅した夫の口から語られたのは、

「ウチではようわからんから、
　Ｋ大病院に行け言われた。」

・・・であった。

「は？？？どぉ～いうコト？？？」

アタシはまたしても、

ボキャブラリーの少ない夫から、

検査結果を聞きださねばならず、

血尿出そうなほど疲労困憊しながら問い詰めたトコロ、

「静脈から出血しょ～るらしいんじゃけど、
何か、医者も今まで見たこともないような血管があるんて。」

と、甚だ要領の得ない答えであった。

医者も今まで見たコトもない血管て！

オマエはエイリアンか！

アタシはココロでツッコミを入れながら、

「で、静脈から出血って、ドコの静脈なん？？？」

と、問うてみたのだが、

夫の答えは、

「静脈は静脈じゃ！！！」

という、

もう問い詰める気力も失くすほどの情けない答えだったので、

アタシはこれ以上夫に何を聞いてもムダだと悟った。

「静脈は静脈じゃ！」・・・て。

どこの部位の静脈か聞いとんのに。アホか。

夫のアホさ加減にゲンナリするとともに、

「見たこともない血管がある。」

と、言った医者への信頼も一挙に暴落したアタシである。

この病院の泌尿器科はいい！

という評判を聞いていたのに、

患者がボンクラなら医者もボンクラか！

たっかい検査代ばっかり取りよってからに、

その挙句「見たコトもない。」て、

オマエはアメリカ大陸を発見したコロンブスか！

アタシはココロで悪態をつきながら、

この医者に見切りをつけ、

「頼むデ。今度こそ原因突き止めてや。
コッチは血尿出そうなほどヤキモキしとんねん！」

・・・と、

見たコトもないＫ大病院の医者を、

ココロで叱咤激励したのであった。

～ヤキモキしながらも次回へと続く～

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