シ~ス~を語るオンナ
岡山ではこのような寿司を、
「祭り寿司」若しくは「ばら寿司」と呼ぶ。
「ばら寿司」の「ばら」とは、
いろんな物をちりばめた・・・というような意味があるらしい。
アタシは岡山で生まれ育ったニンゲンなので、
所謂「ちらし寿司」と言えば、
この「祭り寿司」が当たり前だと思っていた。
「祭り寿司」はその名の通り、
秋祭りの頃に作られることが多く、
また春先には、
旬の筍や蕗を入れて作ったりもする。
とにかくいろいろな食材が入っている。
今回アタシが作ったシ~ス~は、
予算の関係上入れなかった具材もあるのだが、
カネに糸目をつけずこの「祭り寿司」を作るとするなら、
人参、レンコン、ゴボウ、干ぴょう、エンドウ、
筍、蕗、干しシイタケ、高野豆腐、紅ショウガ、
も貝、鰆、海老、タコ、シラス干し、でんぶ、穴子、玉子、金の延べ棒、福沢諭吉、
などなど、
グルメリポーターの「彦摩呂」がこのシ~ス~を見たら、
まさしく、
「味の宝石箱やぁ~!!!」
と雄叫びを上げてしまうであろう、
豪華絢爛なシ~ス~であることは間違いない。
江戸時代に幕府の天領であった倉敷では、
この地の裕福な商家の旦那衆は、
隣人や知人を祭りの日に自宅に招き、
最上級の食材を揃えて、
「どや!スゴイやろ!このシ~ス~!!!」
と、見栄いっぱいにモチカネぶりを披露したそうな。
倉敷に限らず備前地方でも
このような豪華なシ~ス~を食していたワケであるが、
備前藩主「池田光政」の贅沢禁止令により、
「一汁一菜」の質素な食事をするようなお触れが下る。
そこで!
このお触れに対抗すべく、
いろいろな具材を細かく刻んでご飯に混ぜこんで、
「一菜」っちゅ~コトにしたろやないか!
と、賢い庶民の誰かが考えた。
これが「ばら寿司」の原型ではないかと言われている。
庶民の知恵も侮れないもんである。
オマエは「一休さん」か。
さらに!
倹約令のさなかであるため、
豪華な具材を乗せたあとコレをひっくり返す!
というウルトラC級の荒技まであみ出す輩もいたりして、
これが所謂「返し寿司」というモノである。
コチラ、一見玉子しかない質素なシ~ス~が、
(つか、玉子の量ハンパねぇ!)
ひっくり返すと、
1575円也。
お取り寄せも出来ますゾイ。
http://www.kidoairaku-tsuhan.com/SHOP/bara1.html
ところで、
この「祭り寿司」にも入っている「鰆」であるが、
瀬戸内海に春を告げる魚である「鰆」は、
岡山県の消費量が全国一なのである。
とにかく岡山県民は大の鰆好き。
刺身はモチロン、塩焼きだって照り焼き、煮つけ、
酢漬け、西京焼きにしても美味しい
オールマイティーの魚である。
そんなワケで、
「さわら大使」や「ミスターさわら」なんて人物までいるほどだ。
「さわら大使」は任命制で市民が応募することも出来る。
また、「ミスターさわら」こと「赤木啓治」氏は、
「岡山名物さわら料理を愛する会」の会長でもあり、
「さわらで全国制覇!」と鼻息も荒く、
更には「鰆缶バッジ」まで発売されているらしい。
オソルベキ「鰆好き」である。
どんだけ好きやねん。
さて、
ずい分と長くなってしまったが、
最後にこの「祭り寿司」の作り方について記しておくと、
中に混ぜ込む具材はなるべく細かく切り、
食材の色を損なわないように醤油は少量にし、
砂糖と塩で煮付け、
あくまでもお上品に仕上げるのが良い!とされている。
そこで、
まずは高野豆腐を砂糖、塩、だしなどで甘く煮含め、
その煮汁を使いまわしていく。
例えばレンコンなら、
この煮汁に酢をプラス。
人参、ゴボウ、干ぴょうなど野菜は
これに薄口醤油をプラスし味を整え、
更に醤油をプラスしても貝を炊き、
更に更に醤油をプラスしながら、
最後は味の濃い干しシイタケを煮る。
色の薄いものから濃いものへ、
こうすることで煮汁も無駄なく使えるというワケである。
このようにして、
岡山県民の知恵と工夫がいっぱい詰まった、
名物祭り寿司を、
岡山に来られることがあったらゼヒ食していただきたい!!!
と、いうワケで、
本日の記事は、
「岡山名物祭り寿司を愛する会会長」
・・・でも、何でもない、
「祭り寿司」が好きで、
ついでに「お祭り」も「屋台」も好きな、
ただの食いしん坊ヤローのPOKIがお届けしました。
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コメント
すんばらすぃ~シースー解説、ごっつあんです。
まさかまさかの日本史の勉強から始まるとは思ってませんでした。
由緒正しき「祭りすし」(ばら寿し)は日本一の豪華さですね。
私のちらし寿しは永谷園のに近いです。煮しめた具材を酢飯に混ぜて、ピンクのそぼろと金糸玉子を上に乗せます。
魚介を乗せるのは「生ちらし」と呼びます。具材を入れない酢飯だけのに、これでもか!!ってくらいの寿しネタをのせます。モチロンエビは生です。
握りのことを生寿しという北海道は、魚介は生で食べます。
穴子とか鰻とかお寿司に入ってるのは苦手です。
鰆もやっと西京漬けが食べれるようになりました。
こ~んなオンナですが、POKIさんのおスしは食してみた~い。
キヌサヤとか細かいところまで丁寧じゃないですか。
家具職人もいいけど、寿し職人もなれますよ。
投稿: snow | 2009年11月 4日 (水曜日) 14時25分
岡山の「ばら寿司」にはこんな背景が隠されていたのです。
地元ではこれが当たり前ですが、
こんな豪華な寿司は全国では珍しいんですかね?
ところで、
「ばら寿司」もいいですが、握りも巻き寿司も美味しいよね~。
大好きです。
あと、生ものといえば「海鮮丼」。
コレも外せません。
投稿: POKI | 2009年11月 6日 (金曜日) 12時29分